課題は１つ

なんかね、こうも勝てない日々が続くと、「システムに問題が・・・」とか「３バックを・・・」とか「ゴール前でパス回しをするな」とか「気持ちが見えない」とか「トップ下を置いて・・・」とか「怪我人が多いから」とか「練習方法に問題が・・・」とか「補強を・・・」とか「試合前日に呑みに出てるんじゃねえ」とか「声が出てない」とか・・・。

とまあ・・・実にいろいろ批判が噴出してきますよね。（笑）

正直、いろんな意見があるもんだな、と思います。
でもね、その批判の多くにきちんとした裏づけが無いような気がします。

「パス回しのためのパス回しになってる」

本当にそうですか？

サッカーダイジェストにポゼッションについて興味深いデータが掲載されていました。こういうデータをダイはＪ２もやってくれるのでありがたいですね。

愛媛のポゼッション率はＪ２でもどちらかといえばいい方に入ります。
で、どことは言いませんが「今日の相手はつまらないサッカーだな・・・」と感じるチームは大抵ポゼッション率が低いです。
個人的な好みの問題かもしれませんが、引いて守ってカウンターっていうサッカーがおもしろい、と感じる人は少ないのではないでしょうか？

そして愛媛のシュートまでもっていくまでのプレイ数もＪ２では平均です。
またシュート本数や決定機の数、パス数も悪くありません。
ゾーン別ではアタッキングゾーンでのパス率が低いので「エリア内でパスが多い」という批判は間違っているということになります。


「気持ちが見えない」

本当にそうですか？
愛媛の特徴としてＪ２でもっとも「タックル」が少ない、というのがデータとしてあげられます。また警告数も少なく、今季は退場者もいませんし、累積で出場停止になる選手もほとんどいません。
つまりプレスが基本でそこからあまり無理して取りにはいかない守備をしているということがいえます。
それでもポゼッション率はそう低くないのですから、無理して取りに行く必要も無いのかもしれません。
それよりも不用意なファウルで危険な位置でＦＫを与えてしまうことの方が愛媛にとってはまずいですよね。

「タックルに行かない＝気持ちが見えない」という錯覚に陥っているのではないのかと思います。


じゃなぜ得点できないの？

はい。もうお分かりですね。
単純に決定率です。これが愛媛は致命的に低い。
シュートの本数も決して少なくなく、決定的なチャンスも少なくない、というのはデータで表されています。
つまり戦術、システム、守備、メンタルなどに問題があるわけでなく、得点が取れないのは単に「シュートの精度の問題」なのです。

もっとも現在のシステムでは

「ＦＷに守備の負担がかかりすぎて、ゴール前では余裕が無くなっているんじゃないか。」

というご指摘はごもっともです。だが俺の考えは違った。
今どき、シュートだけしていればいいＦＷを許しているチームはほとんどありません。
特にＪ２はほとんどのチームで大抵、ＦＷは献身的に走り回りますし、上位のチームは更にその傾向が強いです。
守備の負担をいいわけにはできません。


課題はたったひとつ。「シュート精度」。


こればっかりは地道に練習と経験を積み重ねていくしかないです。
突然うまくなったりはしません。
また居残りで毎日シュート練習をすれば必ずうまくなるというものでもありません。実戦での「経験」や「集中力」を引き出せる「運動量」の方がより重要だと個人的に思います。

というわけでチームは正しい方向を向いています。

チームを信じてこれからも支えていきましょう。
揺ぎ無い強い意志。

だから、みんながんばれ。